ポラス 分譲 ゐぬ様のカルテ MC外来カルテ 忍者ブログ
 
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S:
 期間が1週間だったのであまり変化や調子などは分からないのですが。
 寝付きについてはずいぶん楽になっていると思います。
 一時期の不安症状もなく,抑うつ状態と言うほどでもなくなってはいます。ただ意欲低下はあるのかなぁ,と感じますがはっきりしません。
 忙しい日々が続いているので,意欲低下と言っても「忙しくて帰ってくると何もしたくない」とか「忙しい平日だったので休日は動けない」と言うのと「意欲がなくて何もできない」と言うのが区別が付かないですね。
 ただ「やらなきゃいけないコトがたくさんあって,どれから手を付けて良いのか分からなくて面倒になって手を付けられず」と言う状態ではあります。
 サインバルタの効果や副作用も分かりにくいです。
 日中は安定しており,仕事も順調です。仕事をきっちりこなしてはいますが「やらざるを得ない」と言う状態なので「意欲が持ち上がって仕事に取り組めている」と言って良いとも言えず。
 副作用の眠気も忙しくて夜更かし気味なので,慢性的に寝不足ではあるので「寝不足で眠い」のか「副作用で眠い」のかが分かりません。
 ただ,一日だけよく眠った日があって,その日は眠気を感じなかったので,もしかしたら副作用的な眠気は発現しないのでは? と思ってますが。
O:
 前回受診時から1週間であるコト,サインバルタもまだ初期容量で2週間と言うところ,多忙な日が続いているコト,これらからあまり変化や調子が分からないと言う。
 寝付きは割と順調な様子。
 不安症状や抑うつ状態はそれほどでもないと感じている。
 意欲低下を感じているものの,それもはっきりしないと。
 ただ「やることが多すぎて何から手を付けて良いか分からずに,結局手を付けられずにいる」と言う状態にあると言う。
 多忙なために「やらざるを得ない」と言う感じで仕事をしているので「意欲が持ち上がって取り組めてる」とも言いにくく,「忙しくて,帰宅すると疲れて動けない」「平日が多忙なために休日は動けない」と言うのと「意欲が低下して動けない」と言うのが区別できないと言う。
 サインバルタの効果・副作用についてもはっきりしないと。
 「やらざるを得ない」と言う状況なので「意欲が上がって仕事できている」とは言い切れないようであり,「疲れて動けない」とすれば「効いてない」とも言い切れない様子。
 夜更かし気味なために慢性的に寝不足なので,午後の眠気も「寝不足やありがちな"午後の眠気"」と「副作用の眠気」も区別できないと言う。
 ただ,一日だけよく眠った日があり,その日は眠気を感じなかったようだ。
A:
 睡眠についてははっきりと自覚があって「良く寝付けるようになった」とはっきり言えている。もちろんこれ以上の処方はないが,現行処方で睡眠はウマくいっていると思われる。
 一時期の不安症状や抑うつ感は感じてないらしいので,不安症状や抑うつ状態については介入は不要と考える。現行の処方で対応できるのではないか。
 サインバルタの効果・副作用は,多忙ゆえに図りかねていると言う。
 多忙ゆえに「やらざるを得ない」と言う状態であれば「持ち上げてこなしてる」と言いにくい部分も確かにある。
 夜更かし気味なために寝不足があるため,日中の眠気も副作用的なものなのかは判断しがたい。しかし「よく眠れた日があってその日は眠気がなかった」と言う点から認容性はありそうではある。
 ただし「やることがたくさんあるとどれから手を付けて良いか分からずに,結局何も手を付けられない」との訴えがあり,これはしばしば抑うつ神経症では出てくる問題である。「動作の効率性が図れず,優先順位を付けるコトができず,結局最終的には手を付けられない」と言うのはありがち。「落ち込むような鬱状態」,言うなれば「感情的な鬱状態」ないだろうが,「機能的な鬱状態」のような感じか。
 寝不足が続いているのも好ましくない。寝付けてはおり睡眠は取れているだろうが,疲労蓄積を招き,鬱を悪化させる。
P:
 全体的には睡眠状態は改善しており,不安症状・抑うつ状態は改善していると言えるが,意欲低下については図りかねる。
 1日だけの経験ではあるが,サインバルタの認容性はありそう。
 「あまり抑うつ感は感じてない」と言うが,落ち込みのようなモノではなく,物事の処理や取り組みに支障は出ている。疲労説も考えるが,そこからの鬱状態も考えられる。
 はっきりとした変化もなく,まだ短期間のため,処方は現行通りで経過観察。2週後にf/uとする。
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S:
 概ね落ち着いている気がすると言うか,忙殺されていると言うか,そんな感じでしょうか。
 一応寝付きは悪くないようです。すんなり寝付けるようにはなってきてます。ただワイパックスを追加しないと寝付きにくいですが。
 朝の寝起きがまだ少しツラいですが何とか起きています。
 未だにこなしたいコトや家事などに手が付けられず,なかなか思うようにはいかないです。
 ただ,これも忙しくて手が付けられないのもあり,意欲減退状態なのかもよく分かりません。
 一番気にしていたパキシルの離脱症状ですが,何の症状もなく2週間経過しました。とりあえずパキシルの離脱症状の心配はもうないと思います。
 サインバルタですが,眠気の副作用を気にしていましたが,そもそも忙しくて寝るのも遅くなってしまって,根本的に眠い状態が続いているので副作用的に出ているかどうかは分かりません。
 意欲亢進作用についても,忙しくて「やらざるを得ない」と言う感じで仕事をしているので,そこは「持ち上がっているか」と言うのも感じにくいです。
 一方で家事やその他色々とやりたいコトがなかなかこなせないのは,日中や平日の疲労のせいかもしれないので「効果が出てない」とも言いにくく。
 そもそもこの手の薬は飲み続けて蓄積して脳内で定常状態になって要約効果を感じるものだと思うので,初期容量2週間服用で効果が出るとも言いにくいのではないかと思います。
O:
 寝付きは改善傾向で落ち着いてきている。割とすんなり寝付けている。ただしワイパックスの追加は必要な状態。
 寝起きはあまり良くないようだが,何とかそれなりに起きて出勤は出来ている。
 パキシルからサインバルタへ置き換えをしたが,「パキシルの離脱症状」をかなり気にしていたようだが,全く発現しないまま2週間経過している。
 こなしておきたいコト,家事などになかなか手が付けられない状態にあると。
 仕事の方は忙しくて「やらざるを得ない」と言う状態。意欲亢進作用でこなせるようになっているのか,ただの義務感なのか判断が付かないと。
 また,物事に手が付けられないのは「忙しくて手が回らない」「忙しくて疲れてしまっている」のか「サインバルタの効果が感じられない」のか判断できないとも。休日にグッタリして活動が出来ないのも意欲減退なのか疲労なのかも分からないと。
 また蓄積して定常化しないと効果が出ないと考えているので,初期容量2週間服用で効果が出るかどうかも分からない。
 気にしている眠気の副作用も,夜更かしが多いために,根本的に寝不足のために,「眠気」の由来も分からないと。
A:
 寝付きは改善傾向,割とすんなり寝付けている。セロクエル増量の効果が出ている様子。ただしワイパックス追加でないとなかなか寝付けないとも。この辺りは手の入れようがないので,ワイパックスをウマく使いながら過ごしてもらうしかないだろう。
 パキシルの離脱症状をかなり気にしていたが離脱症状なく2週間経過。これでパキシルフリーの状態には出来た。あとはサインバルタの効果がどう出るか。
 実際には日常では「やらざるを得ない」と言う状態で仕事をしている,能動的とは言えない。
 帰宅後に何かをしたくても出来ず,家事もおろそか。疲労なのか効果が出てないのか分かりにくい。週末は相変わらず寝込んでおり活動できない状態にあるが,これも平日の蓄積疲労も考えられる。
 副作用の眠気を気にしているようだが,これも夜更かしが続いて寝不足気味なので,副作用なのか寝不足なのかも分からない。
 また蓄積してて異常化しないと効果は出てこないので,初期容量2週間服薬で効果が出るとも言い切れない。
 以上より,副作用も効果も評価が難しいと思われる。
 もうしばらく様子を見ていく必要はあるだろう。
P:
 現行処方doで経過観察とする。状態がはっきりしないのでサインバルタの増量はしない。
 2週処方とするが,薬局の都合があるので,診察は1週後f/uで。
S:
 寝付きはまずまず良くなってきました。セロクエル2T×2で少し落ち着いてきたんだと思います。まだワイパックスを追加して寝てますが。
 ただ寝起きはあまり良くないですね。何とか無難に出勤して勤務は出来ているので,良しとするしかないでしょうけど。
 週末は寝込んでしまってほとんど何も出来ません。
 しかし今一番困っているのは意欲減退の状態です。抑うつ感と言うほどの状態は少し脱しましたが,意欲が出ない,気力が湧かない,と言う状態で,やらなければいけないコト,やっておきたいコトなどに手を付けるコトが出来ません。
 家事も滞ってます。家事をする余裕がない,と言うか,そこまでの気力が湧かない,と言うか。
 食欲はあるのに食事も面倒で適当に済ませてしまうので金銭的に栄養面でも問題があると思います。
 また洗濯もできずに,便利な世の中であり外に出るのは通勤の往復20分程度なのを良いコトに,Tシャツ・靴下・下着も100円均一で購入してほとんど使い捨て状態です。
 お風呂も面倒で軽くシャワーを浴びるのが精一杯で,きちんとできるのは週に何回かです。
 お酒ですか? 止められていません。量は発泡酒350mLを1~2缶ですが連日です。量だけは増やさないように気を付けてますが止めることができません。薬との問題や血液データに問題があるコトも理解はしています。
 不安症状や情緒不安定は落ち着いています。寝付きのためにだいぶ鎮静系の処方があるためでしょうか。
O:
 睡眠はやや落ち着いてきている。割と寝付けるようにはなってきた様子。まだワイパックスを追加してはいるが。
 朝の寝起きはあまり良くない。しかし何とか出勤して仕事も無難にこなしてはいる。
 目下の問題として意欲減退を訴えている。ただ抑うつ状態と言うほどの状態は脱してきているようではある。
 しかし意欲が湧かない,気力が湧かないなどがあり,物事に手を付けられずにいる。家事も滞っており,食事に気を使えず,洗濯もままならず,入浴もままならず。
 飲酒はやめられていない。発泡酒350mL×1~2缶と量はセーブしているようだが連日飲んでいる。量は多くはないが。服薬下であるコト,血液データに問題がコトに影響が出ることは理解はしている。
 不安症状や情緒不安定は落ち着いてきている。
A:
 睡眠は頓服は必要ながら,入眠はどうにか落ち着いてきている。セロクエル増量が聞いている様子。これ以上も無理なので何とか落ち着いた点は良しとする。
 ただし寝起きは良くない。入眠を優先するために鎮静系の薬剤が多いためにどうしても寝起きには影響するだろう。それでも何とか出勤して仕事は無難にこなせているので,ここは大変だろうが入眠状態が安定するまでは仕方ない。入眠の状態を見ながら考えるしかないだろう。
 抑うつ状態と言うほどの状態は脱してきているようだが,意欲減退がある。意欲も気力も湧かず,週末は寝込み,家事も手を付けられず,こなしたいこと,やっておかなければならないことなども疎かになっている。
 抗鬱剤としてパキシル・レメロンの処方はしているが。特にレメロンは意欲を出す方向の薬剤ではあるが今は役不足か。更に意欲を出すためにサインバルタの処方を検討するか。まずは初期容量20mg×1CPで。パキシルと置き換えてみる。
 お酒はやめられていない。量は多くはないが,服薬下であり血液データにも問題がある。どうにかしたいところではある。しかしここはまだPt.自身の意志に委ねるか。抗酒剤も考慮には上がるが。
 不安症状や情緒不安定は落ち着いた様子。時期の問題と鎮静系の処方がだいぶあるためだろう。不安症状や情緒不安定はプロブレムからはずす。
P:
 睡眠・寝起きについてはバランスの問題で,入眠の状態を保つためには現行処方が精一杯であり,また逆に寝起きのために減薬も難しい。何とか出勤でき仕事も順調なので夕刻以降の鎮静系の薬剤・眠剤は現行処方do。
 意欲減退が著しく家事も疎か,その他Pt.自身が必要としている物事も疎か。レメロンだけでは今は効果がない。サインバルタをとりあえず初期容量として20mg×1CP追加。パキシルと置き換える。
 不安症状や情緒不安定は寛解。鎮静系の処方がだいぶあるためだろう。とりあえずはプロブレムからはずす。

S:
 パキシル,切ってしまうんですか?
 断薬時に金属的なような,耳鳴のような,そんな感覚が心配です。先生もこの手の離脱症状は多少は耳にしてますよね。大丈夫でしょうか。
O:
 サインバルタの処方に伴いパキシルと置き換えるためにパキシルは切ることにしたが,断薬症状を心配している。
A:
 パキシルの離脱症状が気になる様子。ただし現状10mg×1Tと最低容量になっているのでそれほど症状は出にくいのでは?
P:
 「現状は最低容量なのでそれほど症状は出にくいのでは」と説明するがやや不安気味。「必要に応じて処置はするので,問題があれば次回診察を待たずに来院して対応を検討するので」と言うことで納得してもらう。
S:
 セロクエルが計4Tになって少し眠りやすくなりました。でもどうやっても寝付けない日もあります。こう言う日はとてもツラいです。どうにもならないのは分かるのですが。
 一方で休日は完全に寝込んでしまって何も出来ないまま過ごしてしまいます。
 飲み残しの薬を追加したり,ホントは「眠りの質はどうでも良いからお酒でも飲んでしまいたい」と思うくらいですが,そこは日常的に飲酒しているので我慢しています(実は飲んでいるが言えてない)。お酒はやめることは出来ていません。量はセーブしているつもりですが恒常的に飲酒しています。
 朝はまた寝起きはあまり良くないです。何とか出勤している感じ。
 概ね落ち着いていますが,意欲減退だとか抑うつ状態に陥ることが多いです。洗濯もする気になれず,追いつかいのでトランクスや靴下やTシャツなんかは¥100円ショップで買って,ほとんど使い捨て状態です。
 やらなきゃいけない,やっておきたい,そんなことが色々あるのに手を付ける気力もなく,それなのにどんどん時間が経ってしまって時間を上手に使えません。
 何かにつけて「億劫」と言う気分で,出勤もホントはかなり億劫なのですが「休むに休めない」と言うか「朝の気分で休む」なんてことも出来ないですし。
 だいぶ鬱状態とか意欲減退はなかったのに,このところはそう言う状態が続いています。
O:
 セロクエルを2T×2としたことですんなり寝付ける日が増えている。しかしどうやっても寝付けないこともありツラい日もある状態。
 飲み残しの薬を追加して対処したりしているようだが,「睡眠の室を無視してでも寝付きたくてお酒が飲みたくなるが我慢している」と。
 飲酒習慣は断ち切れてない。量はセーブしているようだが恒常的に飲酒している。
 一方で休日は○○寝込んでしまって何も出来ないまま過ごしている。
 日常は割と落ち着いているようだが,抑うつ状態・意欲減退が続いている。家事もこなしきれず,本来やりたいことなども手を付けられない。
A:
 寝付きについては,既に入眠剤が相当量処方されており,抗不安薬・向精神薬も併用している。寝起きに影響しない程度の処方としてはほぼMax。
 これ以上の増薬は難しいし,寝起きへの影響が大きい。
 「飲酒してでも…」と思いつつ我慢はしている様子。ただ恒常的な飲酒は続いている。量はセーブしているようだが。しかし恒常的な飲酒はあまり良いとは言えないが(服薬下でもあるので)。
 割と落ち着いているようだが,抑うつ状態・意欲減退の状態にある。何とか仕事はこなしているが,出勤前はツラい様子。帰宅してからも意欲が湧かずに物事に手が付けられず家事もこなせない。あまり良い状態ではない。一応パキシルとレメロンが抗鬱剤として処方はしているなのだが。
S:
 レメロンは若年者に対する認容性はあまり高くなく,30~40代には認容性が高いと聞いたことがあります。そう言う点では今の自分はレメロンはターゲットになるはずで,もう少し効果が出ても良い気はするのですが。
O:
 レメロンの認容性についてどこかで情報を得た様子。自分の中では「認容性の高い状態でターゲットになるはず」と思っており「もう少し効果が出ても良いのでは」と感じている。しかしそれほど効果を感じてない。レメロンはむしろ副作用の眠気がメインになって睡眠を支えてる現状の様子。
A:
 レメロンはSSRIなどに比べて少し意欲を出すタイプではあるが,あまり抗うつ状態・意欲減退には効果を発揮していない様子。
P:
 睡眠については,寝起きを無視すれば増量できないこともないが,そうであっても相当量の処方はしている。また寝起きへの影響は考えなくてはいけないので,現行処方で対応してもらうしかない。せめてワイパックスを追加する程度。
 鬱状態・意欲減退についてもそれなりの処方はしている。もう少し現行処方で堪えてもらう。
 現行処方do。2週後は祝日のため,1週後f/u。
S:
 少し落ち着いた感じです。
 セロクエルが2T×2になって寝付きやすくなりました。眠前の高ぶりも少し抑えられている気がします。全体的に見ても少し安定してきた感じがします。ただ意欲減退はまだありますね。
 セロクエルの半減期からすればかなり短時間なはずなのですが,寝起きが少し悪くなった気がします。それでもそれなりの時刻には起床して出勤はできているので,寝付きが良くなった分,それで良しとしてますが。
 週末は寝込んでしまってます。なかなか起きられないし,意欲も湧かない状態です。平日の分がドッと来てるのでしょうか。
O:
 全体的には安定化しつつある。
 セロクエルを1T×2から,2T×2にして4週目。寝付きはだいぶ良くなっている。
 高ぶりが抑えられ,精神的にも少し安定してきているが,意欲減退がある。
 とは言え,今度は朝の寝起きが少し悪くなっている。半減期は短いので薬物動態だけ見れば寝起きには影響は少ないだろうが,非定型的な効き方をするので傾眠になることはある。
 しかしながらそれなりの時刻には起床してなんとかそれなりの時刻に出勤はできている。
 週末は寝込んでしまっている状態。
A:
 セロクエル増量で寝付きと安定化は図れている。しかし意欲減退はある状態。意欲減退などの陰性症状には効果はないのでそれは改善できないだろう。抗うつ剤はそれなりに処方しているので色々と処方をいじるわけにはいかない。
 ただ寝起きの悪さが再発している。薬物動態だけを見れば半減期は短いが,非定型的な効き方をするので,半減期を過ぎても,傾眠状態になることはありえる。しかしなんとかそれなりの時刻に起床・出勤できており,寝付きが改善されていることから,これもあえて減量するわけにもいかない。
 週末の寝込みはやはり平日の分が来ている感じか。Pt.本人としてはもう少し活動的な週末を望んでいるが,1週間通しての状態を考えれば,週末に電池切れになるのは仕方ないかも知れない。
P:
 意欲減退は続いているものの,寝付きは良くなっている。全体的な精神状態も安定化してきている。朝の寝起きが少し悪くなってはいるものの,それなりに出勤はできている。
 「寝付けないこと」に対する不満が強いので,ほかがまずまずなら現在の状態で良いだろう。
 処方は現行処方do。2週後f/u。
S:
 前回受診時まではなかなか寝付けない状態が続いていました。
 その後,この2週間は割と寝付きが良くなってきました。ただワイパックスを追加しないとまだダメなレベルですが。一応何とか「ワイパックス追加」程度で寝付けるようになったので少し良くなったと思います。
 このところになって中途覚醒を頻繁に繰り返すのですが,それでもすぐに寝直せています。
 「朝が起きるのがツラい」と言う状態でしたが,このところは中途覚醒を繰り返している割には目覚めは良い方で,ほぼコンスタントに7時半には起きてます。熟眠感もあり残眠感は感じません。「朝の寝起きのツラさ」も改善してきたようです。
 もうこの所はロヒプノールは1mg 2Tになっています。いっそ2mg 1Tでも良いような気もしますが,状態によって使い分けもしたいし,可能な限り薬が減らせる方向にしていきたいので2Tのままで自己コントロールしていきたいと思っています。
 お酒は相変わらず続いてしまっていますが,何とか1本で留めるようにして,時には飲まない日も出て来ました。何とかこの調子で機会飲酒に戻せれば良いのですが。
O:
 この2週間は入眠困難は改善傾向にあるようで,ワイパックス追加程度で寝付けている。中途覚醒を頻繁に繰り返しているがすぐに寝直せている。
 朝の寝起きはだいぶ良くなったようだ。コンスタントに7時半には起床している。中途覚醒を繰り返している割には熟眠感はあり残眠感はない様子。
 ロヒプノールは1mg 2Tに落ち着いている。2mg 1Tも考えたようだが,使い分けや先々の展望としての減薬を考えて1mg 2Tの範囲で自己コントロールしていきたい意向。
 飲酒は相変わらず続いているが,少しずつ減らすようにしているようだ。1本に留めたり飲まない日があったり。
A:
 入眠困難もワイパックス追加程度で改善できている様子。いずれにせよこれ以上処方での対応は困難ではあるが,この程度まで回復してきているのならまずまずか。「眠れそうならワイパックスを追加しないでみて,ダメなら追加」と言う方法も慣れてきたら試みて欲しいところ。
 ロヒプノールは1mg 2Tに落ち着いている。2mg 1Tも考えたようだが,使い分けと先々の展望としての減薬も考えて自己コントロールしていきたいとのこと。1mg 2Tが恒常的とは言え,あえて2mg 1Tにすることもないだろう。使い分け・減薬へのプロセスと考えているようなので。
 中途覚醒を頻繁に繰り返している。すぐに寝直せており,翌朝もそれなりに起床できるようになっている。睡眠サイクルの中で浅い睡眠になった時に目覚めていると考える。その後に寝直せてまた深い睡眠に戻れているのなら,翌朝の目覚めの良さも考えれば問題にはならないと考える。
 朝の寝起きもだいぶ良くなっているようで,コンスタントに7時半頃には起床できている。中途覚醒の繰り返しがあっても寝起きは良いようなので,睡眠リズムと薬の状態がウマく合うようになってるのだろう。
 飲酒習慣は継続してしまっている。しかし量を減らし,飲まない日もあるとのこと。基本的には習慣的な飲酒は避けたい(服薬中でもあり)。この調子で機会飲酒に戻れば良いのだが。
P:
 入眠困難は改善傾向。ただしワイパックス追加がまだ必要な状態。ただ処方での改善は無理なので現状の方法で対応してもらう。様子を見ながらワイパックスの追加を減らしていくことにも試みて欲しい。
 中途覚醒を頻繁に繰り返しているが,すぐに寝直せ,寝起きも悪くない。熟眠感あり残眠感なし。これなら中・長時間型の薬を考える必要はない状態。
 寝起きも改善。コンスタントに7時半頃に起床できている。この点も踏まえれば,処方に手を加える必要はなし。
 以上より,現行処方do,経過観察。状態に応じて減薬を試みてもらう。
 飲酒習慣続いているが量は減らし,飲まない日もあると言うので,この調子で機会飲酒となるように努めてもらう。
S:
 この所はなかなか寝付けません。朝は何とか少しは起きれるようになりました。
 寝付けないのはツラいのですが,もうこれ以上は薬で加減のできる状態でないことは分かっています。短時間型は「ほとんど全部」と言って良いくらい出てるでしょうから。更に加えるとなると今度は寝起きに影響が出るでしょうし。
 まぁGWで生活リズムが狂ったのもありますが,その少し前からで,GW明けてからリズムが整い始めてからも続いています。
 でも仕方ないですね。
 このところは仕事上の精神的負担が大きくて参っています。抑うつ状態と言うのでしょうか,やる気も出ず意欲も湧かず。
 朝に出勤意欲がなかなか出なかったり,帰宅後にぐったりしたり,このGWの最中でも意欲が湧かずに虚しさを感じたりしました。
 ただ,パキシルも出てるし,眠前薬とは言えレメロンも抗うつ剤なので,それなりには抗うつ剤は出ていると思います。また,一時的な状態のような気もするので,「積極的に鬱対策」「抗うつ剤の検討」とまでは考えていませんが。
 しかし問題なのは,そのストレスによる「モヤモヤ」を抱えた状態が消化できなくて,お酒に手が伸びてしまうことです。何とか1日1本には留めていますが(2~3本になっていることは言えなかった)。週末は少し多めに飲んでますが。
O:
 入眠困難が続いている。GWで生活リズムが崩れたのもあるが,GW以前や,明けて少しリズムが戻ってからも寝付きにくい状態。朝は何とか少しは起きれるようにはなってきている。現状の眠剤の処方については十分理解しており,処方での改善は見込めないこと,難しいことは自覚している。
 仕事上のストレスを抱えて精神的負担を感じている。そのためか鬱状態に陥っている。出勤意欲減退,帰宅後の虚無感あり,GW中も意欲減退などを来している。
 ただし現行処方に抗うつ剤がそれなりに含まれていることは理解しており,「一時的な状態」とも感じているようで,「積極的な鬱状態への介入」はあまり考えていない様子。
 問題になるのは,習慣化している飲酒。自覚はあるが,「モヤモヤ」の消化ができなくてつい手が伸びている。1本/日で留めているようだが。
 4/21に採血検査をしている。
  
 2月の近医消化器内科での採血検査では,GOT:21,GPT:19,γGTP:65,TG:154と,肝機能は正常。TGは以前から高めだったようだが基準値を若干超える程度(ただしon madicate)。また,3月にGFと併せて施行したAbd.Echoではfatty liverは改善していたと言う。
 4月の採血検査の結果では,GOT:19,GPT:15,γGTP:100,TG:329と,γGTPが上昇している。またTGが2倍にもなっている。
A:
 睡眠については,入眠困難でツラいながらもPt.自身は処方の限界は理解している。短時間型はほぼフルであること,中時間型をあえて加えると寝起きに影響が出ることは理解している。
 GWで生活リズムが狂ってしまったのが一因ではあるようだが,それ以前からであり,GW明けから少しリズムが戻ってきても改善されていないと言う。
 しかしPt.本人理解の通り,処方での改善は見込めない上に新たな問題も生む。なんとか頓服のワイパックス追加程度で寝付けるようになると良いのだが。お酒の影響も否定できないと思われる。
 仕事上のストレスから鬱状態にある。一応はパキシル・レメロンを処方しているので抗うつ剤がない状態ではない。鬱状態に対する対応の検討も可能だが,服用薬が増えることや,Pt.自身が「一時的な状態で,それほど積極的な介入は考えていない」と訴えているので,投薬による積極的な介入はまだ良いだろう。
 ただ,ストレスがトリガーで飲酒が習慣化しているのが問題。血液データも2ヶ月で悪化している。まだコントロールできる範囲内なので,飲酒量や頻度が増えないようにするのが望ましい(可能なら服薬下であることも考えて禁酒が最善だが)。
 通勤は原付で5~10分程度,徒歩なら15~20分程度らしい。意欲減退もあるので「帰宅後に運動」と言った「積極的な気分転換」は難しいが,通勤を徒歩にすることで,負担にならない,精神状態に左右されないような程度での運動となり,「ある程度の気分転換」にはなるのではないか。
P:
 現行処方do。2週後f/u。
 入眠困難については,Pt.自身も処方に十分な理解があるので,あえて説明をするまでもなく「処方での改善は見込めず,新たな問題を生む」と言うことも理解できているとする。何とかワイパックス追加程度で寝付けるようにしてもらう。とりあえずは生活リズムを整えることか。
 鬱状態に対しては,これもPt.自身も理解の通りで,それなりの抗うつ剤は処方しており,Pt.本人も「積極的な介入は考えていない」と言うことから,抗うつ剤の追加などはしない。
 ただし精神的負担を抱えてストレスも多い状態で,飲酒も習慣化している。血液データもあまり良くない。飲酒量・頻度を考えてもらう(可能なら禁酒が望ましいが)。
 「モヤモヤ」の解消は,鬱状態にあるために「積極的な気分転換促進」は難しいので,「通勤を徒歩にしてみる」など「負担の少ない気分転換方法」で対応してもらう。
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★ 本カルテの記載形式
 カルテ記載の基本に基づいて記述しています。
 しかし最近は「カルテ」と言うよりは「日記の下書き」になってしまっている状態です。
 本来のカルテならこんなに「Subject」は長くはならないし。

 カルテ記載の基本は,客観性が求められ,またチーム医療では「誰が見ても分かる」と言うことを心掛ける必要があります。
 そこで,正しいカルテの記載法として,問題指向型医療記録,(POMR: Problem Oriented Medical Record又はPOS: Problem Oriented System)が標準的で,特に入院後の治療・看護計画を立てる上で有益な方法です。
 このカルテでは,自分を客観視して見つめ直していくためにこの手法に基づいて記述しています。
 POMR又はPOS形式のカルテには,
 ・S(Subject):主観的データ。患者の訴え,病歴など。
 ・O(Object):客観的データ。診察所見,検査所見など。
 ・A(Assessment):上2者の情報の評価。
 ・P(Plan):上3者をもとにした治療方針。
と言う記述法がされており,略して「SOAPで記録する」と言われています。

★ その他の略語
 ・CC:主訴
 ・PHx:既往歴
 ・FHx:家族歴
 ・p/o:経口投薬
 ・Do:前回と同内容で処置・処方
 ・v/c:バイタルチェック(検温)
 ・BP:血圧
 ・P:脈拍
 ・BT・KT:体温
 ・kot:大便
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プロフィール
HN:
ゐぬ様
年齢:
48
性別:
男性
誕生日:
1975/12/20
職業:
炎の妄想族 兼 恋のヘタな恋愛内科所属
趣味:
ドライブ,ウィンタースポーツ,機械いじり
自己紹介:
ゐぬです。横浜在住,32歳
職業は炎の妄想族 兼 恋のヘタな恋愛内科所属
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